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第27回全日本花卉装飾技術選抜選手権大会・持込作品コンテスト開催

 クルマから降りたとたん、なんとも芳醇で清清しい香りが胸いっぱいに広がった。
 ここは伏見銘酒協同組合、(株)山本本家・鶴正酒造(株)・向島酒造(株)・(株)豊澤本店・平和酒造(合)の伝統ある老舗酒造五社が共同出資で醸造工場を営んでいる、日本酒業界としては日本で初めてのスタイルの協同組合だ。の原酒を製造し、調合・瓶詰め、販売や営業については各社にて行っている。酒造業には様々な免許を必要とするが、協同組合としての申請がその手間をおおいに圧縮し、最新設備の共有は高品質な商品づくりと近代的・合理的な経営を各社にもたらした。結成以来はや19年、その品質のよさは間違いなく日本一だそうだ。


参事の浅岡さん
 その一つが組合の敷地を利用して行われる「酒蔵開き」である。「良さをわかってもらうには、味わってもらうのが一番」との思いから、毎年11月から翌2月までの各月1回、酒蔵を公開し、新酒の利き酒や酒蔵見学、酒粕の量売りや酒饅頭の販売など、多彩なイベントを行いPRに励んでいる。無料の利き酒は振舞酒のようでもあるが、口にした人からは必ず「おいしい!」の言葉が聞かれるそうだ。
 そしてもう一つが伏見の食文化を発信するための「ゆうパック」商品の開発だ。各社の商品を詰め合わせたセット商品や季節もの、大吟醸酒セットなどさまざまなパック商品がお手ごろな価格で用意されている。
 さらに今後のアピールポイントとして着目されているのが実は「水」。酒のおいしさを決定する技術、米、水の3つの要素の中、水だけはお金や労力で如何ともしがたい最も大切な部分である。灘や新潟をはじめ、ほとんどの酒の生産地が加工水や成分調整水を使用しているのに対し、伏見の水にはろ過や加工の必要がない。ゆっくりと酵母を醗酵させ、口当たりが穏やかであっさりとしたキレイな酒を生むこの中硬水のよさを全面にアピールすべく、企画検討中のまっただ中だ。
 日本酒マーケットが縮小する中、業界が抱える課題は並み大抵のものではない。伝統産業の組合も数ある中、日本一おいしい酒を生み出す協業組合であるとの自負が、伏見の酒の歴史に新たなページを加えていくことだろう。

組織概要
名 称:伏見銘酒協同組合
設 立:平成元年2月1日
理事長:山本源兵衛
所在地:〒612-8044 京都市伏見区丹後町148-1
     TEL:075-612-6006 FAX:075-612-5600
加盟店:京都府下の清酒製造業5社
    株式会社山本本社、
    鶴正酒造株式会社、
    向島酒造株式会社、
    株式会社豊澤本店、
    平和酒造合資会社