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青年部主催「盛り花講習会」

平成19年11月16日・池坊学園「美心館」にて

 「何事も楽しくやろう!」がモットーの今期の青年部。何かと生け込みの機会が増える年末年始を見据えながら、まずは「はな」の原点や美しさを見直そう!といけばなのメッカ、池坊学園美心館にて講習会を開催しました。

 この日、講師を務めてくださったのは池坊短期大学教授の藏重 伸(くらしげ・のぶ)先生。凛とした和服姿の100%「お師匠さん」の登場に受講生たちには暫し緊張の空気が漂う。 
 そんな気配もつかの間、花に対する敬意と愛情があふれる先生の粋で洒脱なマシンガン・トークにぐいぐいと引き込まれ、 オーバーヘッドプロジェクター(さすがは大学の講義室!)を使用しての堅苦しいハズの花に関する講義も楽しいおしゃべりを聞いているよう。 生け花、もとい日本人の感性による美とは「多きは少なし、少なきは多し」。均等ではない、不均等の間。外国のリズムが8ビートなら、日本のそれは鼓を打つ前の「いよ〜オ、ポン!」の言葉にならないタメの部分にある、と藏重先生。「不均等三角形に生けれ ばカタチになります」と話しながらもお手本の花はス イスイ仕上る。「それではみ なさん、隣の部屋から花器 を選んでハイ、始め!」ア レレの間に隣へ向かうとそ こはさすがの池坊学園、ま さに選り取り見どりの「花 器の間」に案内される。
 思い思いのうつわを前に 花を挿してゆけば、いつの 間にか後ろに先生が。 「その空間、燃えるような 赤の使い方、とてもステキ です!」おほめの言葉に生 徒もヤル気にさせられる。 格下の私たちからも美点を 見い出される藏重先生の感 性のアンテナに驚嘆する。 「私はどんなものでも生けら れます」という先生のお言葉 は、花やひとに限らず、少し でも美しいものを求めて発掘 された、膨大な数の「ステキ」 が生み出したものだろう。 生け終わった順に手ほど きをいただく。みんなが各 自の指導を見守る、全員参 加のとても楽しい授業だ。
 約2時間の講習の最後に 諏訪部長が「普段の30分の 仕事の中に花の美しさや愛、 また手折る責任を感じてい るかなど見直すことができ、 とても幸せなひとときでした」とお礼の言葉を述べた。
 この日の受講料は花材を 含めて全て無料。年明けに は立花の講習会も予定され ている。再び贅沢で心豊か な楽しい時間が過ごせるこ とはまず間違いない。開催 のお知らせを楽しみに、一 人でも多くの方の参加を呼 び掛けたい。