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 6月26日(木)徳島県美馬市の「あんみつ館」を見学させていただきました。この施設は(株)河野メリクロンというところが運営していますが、主にシンピジュームを中心とした、研究開発に取り組んでおられます。広大な土地に、たくさんの施設を持ち、世界のどこにもない美しい品種を作り出したい!という夢を追い続ける、そんなバイタリティある河野社長が中心となってさまざまな実績を築いてこられました。
 まず、現地に到着すると、社長自らバスに入ってこられ「お待ちしていました」と我々を快く迎えて下さいました。(株)河野メリクロンには「あんみつ館」以外にも、たくさんの施設があるのですが、あまりにも広すぎる為、全ての建物を見ることができません。そこで、この施設を中心に本館→新館→苗の栽培風景→苗の植え替え風景→会議室でのレクチャー→質疑応答、という流れで見学していきました。
 まず、本館での欄の展示ですが、シンピジュームがこの季節は旬ではない為、胡蝶蘭を中心とした内容になっていました。多くの卸売市場へ出向いて、品質の高いものを集めて展示している、とのことで、さすがに素晴らしい商品が並んでいました。
 新館では、シンピジュームを活用した関連商品の展示がありました。具体的には、シンピジュームの粉末を練りこんだ洋欄めん・シンピジュームの葉を使った健康茶・らん入り赤ワイン・シンピジュームのエキスを配合した発毛促進剤などなど…。こういった新商品の開発にも積極的に取組んでいる様子がうかがえました。

 次に、シンピジュームの苗の栽培風景と、植え替え作業を見学しました。写真ではわかりにくいかもしれませんが、小さな瓶に苗が入っているのですが、それを見るだけでは、とてもシンピジュームになるとは想像がつかない物です。商品として出荷できるまでには最低3年はかかる!とのことで、この世界の大変さを改めて知ることになりました。
 その苗を取り出して、植え替え作業をしている様子が写真でおわかりいただけるかと思います。苗を育てているところは、無菌状態で、一挙に外へ出すことができない為、消毒しながら植え替え作業をする、とのことでした。
 そういった一連の流れを見学した後、大きな会議室に案内され、スタッフの紹介、(株)河野メリクロンの説明、欄栽培等にかかわる内容を河野社長自らレクチャーいただきました。この会場には、シンピジュームから作った健康茶や飴が用意され、気配りのできた会社である様子がうかがえました。
 また、京都生花にも出荷されていて尚かつ(株)河野メリクロンのお客様でもある、土成町洋欄生産組合の吉本氏も同席いただき、詳しいお話しを聞くことができました。
 最後に質疑応答ですが「品種改良はどの様にやっているのか」「お客様に管理面でのアドバイスは…」「ネーミングの方法は」等々花屋らしい質問が出され、それぞれ詳しく丁寧に答えていただきました。紙面の関係で、詳しく個々の内容については載せられませんが、大変有意義な時間を過ごせたことは確かでした。
 また「見学して欄の栽培の大変さが少しでもわかりました」といった意見が出たときには、吉本氏が「そこだけわかっていただければ…」と感慨深く言っておられたのが印象的でした。
 日ごろ見ることがない、生産現場を見学して、大変いい勉強になったことを付け加えておきます。今回の見学に際して、関係各位のご協力をいただきましたことを、厚く御礼申し上げます。