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支部旅行

平成22年6月10日 伏見支部旅行・JA伊勢を訪ねて

 6月10日(木)JA伊勢のバラとガーベラの産地を見学させていただきました。JA伊勢は、伊勢市植山町という所にあるのですが、ちょうど近くに陸上自衛隊明野駐屯地があり、説明を聞いている時もヘリが数台飛んでいるだけでうるさいこと、うるさいこと。沖縄の基地はこんなものではないだろう、と想像しながら、お話しを聞いていました。JA伊勢の喜早(キソウ)氏が親切に案内して下さいました。まず、出荷施設前で、説明を聞きました。
 JA伊勢は、40年前から菊を生産していたとのことで、その後、他の品種も生産する様になり、バラは27年前、ガーベラは28年前から生産がスタートしたそうです。JA伊勢は、三重県の中部から南部に位置して、温暖な地域で花の生産に向いていた様です。現在バラもガーベラもそれぞれ生産農家は9件とのことでした。栽培面積は、バラが339アール、ガーベラが285アール。出荷はバラが310万本、ガーベラが500万本だそうです。
 また、生産に関して肥料、手間、送料などさまざまな経費がかかるわけですが、そういった経費を賄う為に必要な価格はバラが1本100円程度、ガーベラは1本30円とのことでした。この地域では、バラやガーベラの他に、花では菊、トルコききょう、カーネーション、アスターが主な生産物です。花以外では、米がメインで、他にイチゴが有名だそうです。花の売上が約7億で、イチゴも同額だそうです。
 バラやガーベラの生産で、特に注意している点は「安定的な出荷を心がけています」とのことでした。ただ、ここ数年、単価は下がっている傾向にあり、特に冬場の油代が高騰して、採算が合わない時が多く、またウドンコ病などの対応に農薬の費用がかさみ、最近は苦しい状況が続いているとのことでした。
 見学者からは、混合の商品やロットなどの質問が出て、活発な意見交換が行われました。
 意見交換後、生産現場を見学しました。まずはバラです。写真では、全てをお見せできませんが、背が低いものから、2メートルもある長い物まで、本当にたくさんのバラを見てまわりました。バラの栽培は、土ではなく、ロックウールという石綿を使っているのが特徴でした。
 バラに続いてガーベラも見学しました。ガーベラは6月下旬には出荷が止まるので、見学するには、ギリギリのタイミングでした。カラフルな色のガーベラが植えてありました。写真はオレンジ色のガーベラです。「ガーベラが好き」というお客様は多いですね。栽培で難しいのは、虫や病気の対応だそうです。写真ではわかりませんが、土がカサカサに乾いています。水をやり過ぎると虫がわきやすい、しかし、まかないと花が枯れる。この調整が職人技だそうです。
 ここでも、鮮度保持や、反り返るガーベラの対応など、質問がたくさん出て、活発な意見交換が行われました。
 日ごろ見ることがない、生産現場を見学して、大変いい勉強になったことを付け加えておきます。今回の見学に際して、関係各位のご協力をいただきましたことを、厚く御礼申し上げます。
(文責:伏見支部 吉村 正)


バラ農園の前で記念撮影

バラの見学風景ガーベラの見学風景

ガーベラ見学1バラの見学風景

ガーベラの見学風景ガーベラの見学風景