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伏見支部研修旅行

淡河の新テッポウ百合見学

 6月16日(木)、JA兵庫六甲・淡河(おうご)支部の「新テッポウ百合」の産地を見学させていただきました。梅雨時で朝から雨が降っていましたが、職員の方々が快く迎えて下さいました。まず、担当者の安田氏から紹介があり、花卉部会の坂本部会長さんと、森井副部会長さんもいっしょに話しを聞くことができました。説明の為の部屋を用意いただき、パンフレットやお茶も準備いただくなど、大変配慮されている様に感じました。


会議室で、説明を受けているところ。
パンフレットやお茶など準備いただきました

 新テッポウ百合の生産は、昭和30年頃から始まり、昭和42年に百合部会ができたそうです。『昭和25年、長野県で実生1年で開花する西村テッポウ百合が発表され、昭和30年頃に導入。その後、熱心な生産者により系統選抜や交配が続けられ、昭和42年「淡河百合部会」の結成によって、部会をあげて育成に取り組み、実生1年で100%開花し、草姿、花型がテッポウ百合に優る「淡河系」の育成に成功した。昭和48年より、京阪神の生花市場に共撰共販を開始し、独自の「淡河テッポウ百合」のブランドを確立し現在に至っている。』といった、うたい文句を看板にしたものが会場入り口に立っていました。
 メインの品種は3ツで「オリジナルオーゴ」「ミスオーゴ」「プリンセスオーゴ」で、それぞれ、約120万本、20万本、10万本の出荷数とのことです。通常、百合の生産は球根から育てるイメージがありますが、淡河では種から育て、他からは入れない!という徹底した管理のもとで、出荷や検査も農協と生産者で行う!というこだわりがあります。


テッポウ百合畑の前で記念撮影

 現在生産農家は17軒で、宮城の仙台、東京の太田、名古屋、京都、大阪、兵庫、広島などへ出荷されています。 「どの様な商品でも、必ずコストがかかるわけですが、そのコストを賄うのに最低必要な価格は?」という質問に対し、「1本100円というところですね」という答えがかえってきました。 その様な話しから、質疑応答が始まり、熱心に意見交換が行われました。「小売側からテッポウ百合を販売する場合、3輪の物が最も扱いやすい」という意見に対し、「生産者側もそれは同じですが、少なかったり多かったり、なかなか揃わないのが実状です。勝手に輪を飛ばすこともできません」また、「等級の決め方は?」など、次々に質問が出て、ひとつづつ丁寧に答えていただき、大変参考になりました。


1列に約1500本もの百合が植えられています

 また、JA兵庫六甲・淡河(おうご)支部で扱っている商品では、他にチューリップ、グラジオラス、ハス、カーネーションなどがあり、花以外では、やまだにしきという酒米、もちろん食用米も、そして茄子やトマトといった野菜などがある、とのことでした。


雨のため、傘をさしながら(後姿になりますが)見学しました。

 意見交換後、生産現場を見学しました。雨の中、傘をさしながら、すぐ近くにある百合畑へ向かいました。写真ではわかりにくいですが、1列に約1500本もの百合が植えられています。
 種の確保や、路地栽培のため風(台風)対策、害虫からの予防!といったところが、百合を育てるうえで、最も苦労する!とのことでした。
日ごろ見ることがない、生産現場を見学して、大変いい勉強になったことを付け加えておきます。今回の見学に際して、関係各位のご協力をいただきましたことを、厚く御礼申し上げます。

                      文責:伏見支部 吉村 正

※各写真をクリックすると拡大します。