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すがすがしい新緑を背にした厳かな観音さまを見上げるたび、1年の時の流れを感じます。「明日は雨」という予報にはらはらしつつ、訪れた当日の東山は動くにほどよい曇り空。定刻前よりたくさんの組合員が受付に足を運び、互いに再会を喜び合いました。

総会

2時半になり、伏見支部・マルト花店の吉村新青年部長の司会により、第31期定期総会が開会されました。全組合員数150名中出席者35名、委任状提出者70名により今総会も無事に成立。議長には昨年同様に永山岳史氏が就任、議事録署名人として平井氏と堀川氏が任命され、全9議案の審議が行われました。

役員改正選挙ののち、理事長に就任した愛知氏は全組合員の労をねぎらうと共に、組合活動への協力と理解を求めました。議案の審議においては、各担当理事より寧な読み上げがあり、後に質疑応答の場が設けられました。

1号議案「事業報告承認の件」に対しては掲載内容の修正が指摘され、5号議案では訓練校予算に関する質問がありました。過去14年にわたって運営してきた訓練校も昨年、入学希望者が2名のみとなり、一時休校する事態を迎えました。それを機に評議会で議論が重ねられ、講師陣はもとより開講日、授業回数とその内容、授業料、試験対策、使用するテキストに至るまですべての面にてこ入れがあり、新体制での訓練校として入学希望者を募りました。結果17名の新入生が集まり、大幅な予算修正が必要となった旨、理事長より説明がありました。また、7号議案で設定されている借入れ限度額はあくまで形式上のものであり、現在当組合には借入金がないばかりか、5年にわたり積み立てが健全に継続されていることも伝えられました。

本年は役員改選の年でもあり、8号議案で新役員が発表されました。選挙管理委員長を務めた松本氏より、4度開催された委員会で公正に開票された結果の役員であることが説明されました。議案書に掲載された新役員のみならず監事、相談役、各参与の方々の氏名が読み上げられ、暖かな拍手とともに全員が承認されました。

総会終了後は場を本堂に移し物故者法要が営まれました。しめやかな読経の中、本年は左京支部・銀花園井上美佐子さま、百花園 松葉脩さま、花長フローリスト 長嶋正弘さま、伏見支部・服部花店 服部直行さま、 東山支部・京松原 花安 佐々木保則さまのご冥福をお祈りし、生前を偲び、香を手向けました。本堂の内外でもたくさんの組合員が祈りを捧げました。

花塚供養祭には、組合の枠をこえ、多くの参拝者が集いました。当初、建立の場を東山区知恩院山門前に求めたところ、資金が伴わす諦めざるを得なかったこと。ようやくここ、霊山観音の場を提供いただけたものの、石代しか予算がなかったこと。それが300名の個人による篤志が集まり、60万円の目標を遥かに凌駕する300万もの寄付金が寄せられたことなど、供養祭の場だからこそ明かされる花塚の由来に、先人達の苦労や花への熱い想いが偲ばれました。

川瀬副理事長による祭文朗読ののち、改めて花への感謝を胸に刻んだ多くの参列者たちは、青紫色のしょうぶの花を手に一段一段石段をのぼり、手を合わせました。「いかなる困難も結束し、理解と努力で解決すること」を誓い、花を生業とするひとりひとりがすばらしい来期を迎えることが叶うよう心を新たにした1日でした。